院長のひとりごと

脈診で体の不調和を診るって、嘘っぽいですか?

2017年03月14日

昨日の治療院の出来事をフェイスブックに顛末記をあげております。

どうぞご覧くださいませ。

 

それは、一人は明日が卒園式という6歳男児のノロウイルス感染症の治療、

もう一人は、60代男性のインフルエンザかしらと思われる病状についてです。

 

今回は男児についてです。

 

男児はすでに病院で「ノロウイルス感染症」と診断されました。

その上で、

普段から親しんでいる鍼灸治療も受けたいということです。

このときの脈診で、

高熱が出ていること、

消化器経絡を痛めていること訴えています。

ここまでは脈診の知識です。

ここからは実力です。

イナトミは病んでいる消化器経絡の治療を選びました。

高熱は消化器経絡が改善されると自然に落ち着くと判断いたしました。

治療道具は、柔らかい艾(もぐさ)を選びました。

荒々しい脈の形・打ち方・速度が、治療を進めるうちに、

ふんわり・静かな・みずみずしい、幼子の脈に落ち着いたのを確かめ、治療終了です。

所要時間は30分程度でした。

 

鍼灸もいろいろな流派があるようですが、

私は、教科書にたった2行程度の記述しかない「経絡脈診」を教室で読んだとき、

心が決まりました。

そのときの教師が「経絡脈診ほどいい加減なものはない」という言葉も私の心には

「これが本物で、使える人がいないからだ」そう解釈したのを覚えています。

 

「途中まで学んだのだけれど、難しくて途中で放棄したよ」そんな方々が

体験話されるのを聞きながら、

愚鈍だったから続けられたとつくづく思います。

 

鍼と灸の二つの道具と腕だけしかない世界で、

すこぶる良質の鍼灸方程式がここにあるといえる気がいたします。

 

 

 

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