院長のひとりごと

聴講生は何を求めているのでしょう、鍼灸師の未来を考えてみました。

2019年06月17日

イナトミにとっての古典鍼灸(日本的鍼灸)の学びは、

自分が経営している鍼灸院に通ってくださる、受療者(患者さん)に、

喜んで頂くことだけです。

 

恒例月1度の勉強会が16日、終了しました。

今年に入ってから聴講生が徐々に増え、体制を整える必要が出てきました。

いわゆる講師陣の充実です。

これがなかなか難しいのです。

講師を引き受けると言うことは、引き受けた仲間にとって、ボランティアなのです。

自分の学びをさておいて、1日中聴講生につきあうのですから、それは物足りなく、

一見すると損な役割に違いないのです。

 

講師を引き受けると言うことは、

自身も学びたいであろう、若い会員に、すまないと思うのですが、

いつかその経験も、自分自身の深い洞察力となって、

返ってくるよーと、

心で感謝しているのです。

 

やはりここでも自分の歩いてきた道のりに思いを馳せます。(同じ体験をしてきましたので)

 

イナトミは、未熟で、歩みがのろく、ずいぶん心配くださったはずの先輩たちが、

手をとり、足を持ち上げて、

古典鍼灸の理解へ導いてくださいました。

そして、今は、鏡を見ているように、若い仲間を見、

そのうえ、若い仲間からも教えられているのです。

 

昨日初めて参加された聴講生お二人に、

なぜこの会に参加を決意されたの?と尋ねますと、

「学校の先生の奨め」との答えでした。

 

やっとここまで来た、と、深い感慨を覚えました。

ここまでの道のり、長かったなぁー、でも、スタートラインやっと届いたのかもしれないなぁー、

 

本格的に学びたい一般鍼灸師や学生さんが、お一人でも多く

古典鍼灸の面白さに目覚めて頂きたいと、

層の深さを目的に、また歩き続けます。

 

それにしても20年前のとぼとぼ歩きを思い出すと、あまりに恵まれすぎて、怖ーい、

そして大いなる天に向かって、ありがとーです。

 

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