院長のひとりごと

遠き先にあるもの

2015年03月16日

鍼灸の遠き先を見たいと思います。

私の命の尽きるよりもっと先のことです。

 

「鍼灸師として生きることが好きです」叔母である私の言葉に、

銀行員の甥が、

「おばちゃんの年齢(とし)でそれを言えるのは幸せだね」

と驚きます。

 

甥の仕事場は古都にあります。

大口の顧客回りが主だそうです。

二代、三代続く社長業のお偉い方は自分の手を汚すこともなく、

「早くこの仕事辞めたいなぁ」

「従業員がいなければさっさと辞めるんだけれどなぁ」と

信じられない世界があるらしいのです。

 

まあ、人のことはどうでもいいんですが、

奈良時代から続く伝統的な、

全く多くの人には認めてもらえない職業だとしても、

どんどん魅せられている今があります。

出来ればこの魅力を、

鍼灸師として生きていこうとしている方にこそ伝承出来ないものだろうかと、

つくづく思うのです。

 

近い未来6割の職業が消滅するという情報もあります。

おそらく西洋医学的な鍼灸は消滅するに違いありません。

しかし私たちの「東洋医学その中でも日本古来の鍼灸術」は

残ってゆくような気がするのです。

今と同じ鍼灸人口は7%を維持するのではないかしらと思うのです。

甘いでしょうか。

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