院長のひとりごと

治療方針、その2

2015年12月18日

それでは、病んでいる方へのメッセージです。

鍼灸は、病状を軽くするお手伝いの一つです。

それだけのものです。

 

(うーん、この言い方って、突き放し過ぎてるなぁー、

もう少し手直しが必要かしら)

 

経絡脈診鍼灸と、他の鍼灸とは、少しの違いがあります。

脈に触れ、いわゆる脈診法で、

「不調和の根源」を探ります。

「身体五臓の、陰陽のバランスが崩れて、不調和を起こす」

この時の「脈診」は経絡脈診家の「羅針盤」です。

「羅針盤」をもっているか否かは

その後の身体に良い影響が、少し早く現れ、その後も

ちょっぴり長く続くように思えるのです。

 

陰陽バランスの「冷える」について、

東洋医学でいう、「冷え」がバランスを崩している

原因の一つだろうと考えます。

 

痛み・冷え・凝り・疲労・不眠、、、これらを訴えて、

来院される方々に鍼灸療法終了後、

ここからが、

鍼灸療法はお手伝いの一つにしか過ぎないよという根本であり、

そして、最も重要なことなのです。

 

鍼灸の効果を高めるために、病んでいる方自身が、自己を管理する。

このことは「自分の命は自分で守ってください」

一介の鍼灸師が生意気にも

あなたの「生命を守る」提言をさせていただくのは、

おこがましいとは思うのですが、

その助言が必要な方々の来院が増えているのも事実なのです。

「生活習慣の質を高めてください」

そう訴えるのです。

 

それは

「自分の命は自分で守る」ということです。

垣根を低く設定し、病んでいる方に寄り添う鍼灸も良しです。

 

うーん、この意味は、

病んでいる方の訴えに、耳を傾け、ただただうなずき、

「お辛いでしょうね」と肯定し、

訴えたことで、病状が「軽くなった」

それも重要な治療法に違いありません。

 

でも二本の足で立ち歩くのは、あなた自身です。

それにはどうすると良いのでしょう。

「質の高い生活習慣」

それは体温を保つことに他なりません。

「体温を1度あげると、生命力が見違えるほど強くなりますよ」

そうアドバイスする医師の話もあるほどです。

 

例えば、肝経でしょうか、心経でしょうか、脾経でしょうか、

肺経でしょうか、腎経でしょうか、

この、肝・心・脾・肺・腎の五臓を経絡で見て、

それを、陰経なのか、

陽経なのか、どちらからの病状なのかと、

細かく分別し東洋医学的に考えるのです。

その、東洋医学の中でも

日本古来の「古典鍼灸・伝統鍼灸」なのです。

 

特効穴等という万人向けの鍼灸治療ではありません。

 

今の病状の悩みから、立ち直れるという、

見本など、どこにもないとおもっております。

 

「経絡脈診鍼灸」でお一人、お一人の病状を考え、

十二分にお手伝いをさせていただきたいと、

発信させていただいております。


メッセージを終了して、

一息入れようと、「食育」のアドバイスを受けている、

女医さんに電話を入れた。

10月末に診療所が全焼したことを知ったからだ。

 

個人的には親しいといわけではないが、彼女の生き方が、

あまりにも劇的なことと、それをものともせずに、

人生を送る姿勢に圧倒され、

心から尊敬しているからだ。

 

私の鍼灸師としての生き方を認め、応援して下さる

数少ない医師である。

 

「漢方医より鍼灸師が上よ」こともなげにそう言う。

「仕事が出来るのは、命があるから出来るのよ」

「命は自分が守るもので、他人は守って等、代わることは出来ないのよ」

 

全焼したことより私の体を心配して頂いた。

 

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