院長のひとりごと

北海道地震の余震が続く、16日17日、大きな勉強会を無事、終了いたしました。

2018年09月22日

2年に一度、東洋はり医・地方勉強会が主催する、自分たちだけのイベントです。

 

その第一日目、朝、窓の外に青空が広がっています。

天の陽気を得たような気分です。

 

そして二日目、この日も美しい朝を迎えることができました。

 

この勉強会で、最も心配したことは、ワンサイドでした。

 

招聘講師(しょうへい講師・是非教えを請いたいと、ラブコールを送り続けた講師のこと)が、

一方的に進める勉強会であってはならない、

そう祈り、幾度も双方の確認を重ねあわせる作業を続けました。

 

できれば、講師もたじたじとなるほどの、深い勉強会であってほしいと

切に思いました。

 

いつからか、聴講生クラスと、在籍クラスと、

はっきり組み分けをするようになりました。

鍼灸理論・実技ともに、基本の重要さを身につけてほしいと願う気持ちからです。

 

おかげさまで、

若い会員たちから、

自分の治療院の、

営業グラフが右肩上がりという、うれしい報告に、

安定した経営様子を窺い知ることができ、

それは、

一歩先に学びを始めた、イナトミの

経絡脈診流の種まきが、

成長している結果かしらと、

ちょっと嬉しい気持ちになる瞬間です。

 

鍼灸師として、患者さんの信頼に応える腕を持つこと、

これ以外に何もありません。

これからも、あの、鍼灸国家資格を手にした時の、

決意、

シンプルな鍼灸師として生きて行こうを実践し続けようと思います。

 

 

 

 

いよいよ明日に迫った地方支部特別講習会、

2018年09月15日

私たちは「東洋はり医学会」という勉強団体で、

常日頃より学びを続けております。

 

明日(H30年9月16・17日)、函館会員との合同支部特別講習会が開催されます。

 

私たちの学びは

鍼を打つ力、病理を、そして、どの経絡、どの穴を選択するのか、

自分の頭で考えられる、鍼灸師になりたいと考えております。

 

その力は、治療の上で多いに発揮されます。

 

見学に訪れ、研修される鍼灸師の多くが、なぜこんな少ない鍼の本数で、

治療効果が上がるのかと、

不思議がります。

 

さかのぼって、

 

平成19年、イナトミが代表を引き継ぎ

その役目も平成25年に終えました。

 

現在の会員は40代が中心です。

 

会の代表は、私の息子ほどです。

 

彼の治療院の経営力は勿論のこと、

 

・・・右肩上がりが続き、しかも彼だけではありません、

ほかの会員も、開業後の右肩上がりは続いています、もし今右肩上がりでなくとも、

自分を信じ、いずれは追い越すであろうと、其の信念に迷いはありません、・・・

 

勉強会の運営においても、

その牽引力は、全国的レベルを超えるものがあります。

 

褒めすぎではないと思っております。

全国でもこうした展開は決して特別ではないからです。

 

勿論、会員同士のサポートも行き届き、

昔を思うと、感動しまくっております。

 

今回のこの勉強会は会員だけのために開かれますので、

一般鍼灸師さんへの公開はいたしておりません。

いったい、

皆さんの治療院でどのくらいの鍼数を使用するのでしょうか。

鍼数から違います。

普段からの古典への造詣が必要なのです。

 

ただし、月1度の恒例勉強会には、初心者のためのクラスがもうけられております。

できればそちらを受講されるのがよいと思われます。

 

大きな地震の爪痕がまだ続いているこの頃ですが、

 

こんな時にこそ心を込めて、講習に望みたいと思っております。

 

 

 

6日未明に遭遇した北海道地震、皆様は落ち着かれましたでしょうか。

2018年09月14日

何が恐ろしかったか、イナトミにとって停電が最も堪えました。

 

6日午前3時頃でした、

外まだ暗いなか、地面が突然揺れ、同時に突き上げられ、

ドサドサと床に鈍い落ちがし、

地震だと、とっさに

枕元の手明かりをつけました。

本が床に

散らばる光景が広がっています。

 

安全な場所に身を置き、揺れが落ち着くのを

待ちながら、

眠れるならもう一度と、床に横になりました、

ところが仰向けに寝ていると、背中の下、地面の滑る様子が

ずーずると、

絶え間なく伝わります。

その気持ち悪さは、吐き気とめまいを伴います。

 

するとまもなく電気が消えて独りぽっち、暗闇に取り残されてしまいました。

窓から白々と夜明けの明かりで気持ちが落ち着き、

携帯ラジオを探しだし、臨時ニュース電波を拾えたときの心の安堵感は最高でした。

誰かとつながった、それはうれしかったですね。

朝の明るさが訪れると、

停電のことはすぐに忘れ去りました。

これが第1回目の停電でした。

 

7日、第2日目、この夜も電気は復旧しません、

ところが、左隣の家は夜7時頃にパァッーと電気がつきました。

同時にお向かいの、国道側の街灯も明るく輝きました。

それをみたとたん、心がうきうき浮き立ちました。

あっ、うれしいなっ、もうすぐ我が家も電気つくなぁ、ってです。

 

でも、一晩中真っ暗でした。

 

8日、第3日目、夕暮れが始まり、

我が家はくらーい、

大事な携帯スマホの電池が切れようとしています。

「大丈夫ですかーぁ」って言う、

お見舞いメールもつながらなくなります、

なんともいえず、心がしょんぼりしてきます。

その反面、電気の復旧が近いことも感じているのです。

でも、確信が持てません、確信が持てないと、さみしくなります。

いよいよ充電20㌫の表示に、

あきらめて、あかあか電気のお隣に、充電頼みに行くねーって、

勢いよく、

立ち上がったそのときに、

 

お電気様のおなりーい、です。

 

電気の復旧と同時に、地震の恐ろしさは霧散しました。

 

イナトミの家は3日目に電気が復旧したと言う思いなのですが、

実際は2日目と半日です。

長い長い停電に伴う得体の知れないさみしさを体験しました。

 

震源地に近い方は、まだそれが続いています。

 

今まだ続く苦難に一日も早い復興を祈らずにはいられません。

 

イヤイヤ古典鍼灸は、面白いの何のって、の巻き、

2018年08月20日

本日の勉強会も無事に終わりました。

古典鍼灸のバイブル「素門」を使っているのですが、

これがまた、

面白いの何のって、

講義を聴く間、笑いをこらえました。

本日は第14、でした。

皇帝と岐伯(学者または医師)の問答なのですが、

皇帝が岐伯に向かって、

病気について色々質問をし、それについて答えるのですが、

落語を聞いているようで、なんとも楽しい映像が浮かびます。

イナトミは、小曾戸先生の訳ですが、

まだまだこの先第81間で続くのですから、

大いに楽しんで読ませていただく予定です。

 

 

何を隠そう、昨夜のスタッフ家族懇親会で、感動しまくりは、イナトミに相違、ございません。

2018年08月05日

昨夜、スタッフ家族の懇親会を開きました。

 

よくここまで続けられたものだと、感動し、

おいしいアルコールと、

ノンアルコール、それぞれ楽しんだ報告です。

 

かれこれ10数年前、

治療院そばに、すてきなイタリアンのお店がオープンしました。

便利なこと、おいしいことから、

ミーティングなどに利用しているうちに、

 

鍼灸師スタッフだけでなく

昼食担当、掃除担当そして経理を手伝っているパートさんを含めての、

慰労会となり、

気がつくと、

働くメンバーの年齢層も若者が増え、

そして、

年2回、

お中元と、お歳暮パーティーが定着しました。

独身若者中心の頃は、、ビール会などと言っていましたが、

 

若かった面々も

結婚、赤ちゃん誕生と、家族が増え、

家族懇親会と名称は変って行きました。

 

鍼灸師という職業は、決して一人ではありません、

 

普段は、一人で働いているけれど、

その、お父さん、お母さんにも、

素敵な仲間がいるよーと、

伝えたくて続けているところもあります。

 

昨夜、一番感動していたのは、

イナトミです。

 

いつも、イナトミに花を持たせてくれる、

スタッフ一同に心から感謝し、

また明日から、

独りぽっちだけれど、一人ではないと、

心豊かに、仕事と向かい合います。

 

また、応援の方々を増やしたくって、前向きだよーって発信させていただきました。

 

無理なダイエットが膝関節に悪影響したのではないかと思われれる症例です。

2018年08月03日

半月ほど前から、夏休みを利用して、通院されている、大学生です。

 

10代の頃の無理なダイエットが原因で、

膝関節に悪影響を及ぼしたのではないかと、

いう症例です。

 

彼女は、東京にお住まいです、

 

病院での診察結果、週1回の、

リハビリを薦められたのですが、

 

ここで、彼女は考えたようです。

 

夏休み中、集中的に改善したい、

それには、

通院の便利さや、

お母さんの実家ある札幌へ行こう。

いって、おばあちゃんが

通い続けている、

イナトミ治療院とやらに行ってみよう、

 

そう選択をしたようです。

 

勿論鍼灸の体験は初めてです。

 

20歳 女性 全身の均衡がとれ、美しさにきらきらしています。

 

訴え、歩行時、左足、かかとから、太もも大腿部、股関節まで痛く、

ここ数ヶ月

歩くのが困難ということです。

 

原因は、10代の頃に痛めた左足関節(足首)捻挫でした、

捻挫くらいと甘くみたのでしょう。

 

 

治療に少し時間がかかりましたが、10回ほどで終了いたしました。

ほぼ毎日通われました。

 

ところが、今度は右膝関節が痛いと、訴えます。

 

あれあれ、っていうことで、触診しますと、

 

確かに、浮腫で、熱感はありません、

皮膚は、つやがなく、

幸い、

骨には異常はないようです、

それでも注意深く、

痛いといっている膝関節には、

全く触れず、

経絡治療だけで終えました。(手と足に細い鍼を、4本を使う治療法です)

 

ということは外傷だけではなく、

東洋医学でいう、

内因性、いわゆる五臓六腑、または心因(ストレス)が、

関わっていることが考えられルからです。

 

若く美的に関心があるお嬢さんの様子に、

無理なダイエットの体験など、伺いますと、

細やかにダイエット体験を話してくれました。

 

美しさは大歓迎ですが、

こんなに輝いているのですもの、

このあたりでいいではありませんか、

 

ということで、膝関節の治療を始めました。

こちらは、すんなり

3回目で終わりました。

 

明日土曜日、全身の気を調整して、

東京での診察を再度受診されることを、

約束し、

全課程を終わらせていただく予定です。

 

朝からすてきな発信ができ、

また今日一日全力で治療をさせていただけそうです。

 

 

 

 

 

鍼を打つことは気を動かすことができるということです。見学を希望される学生、そして鍼灸師の方々へ、

2018年08月01日

夏休みに、当院を見学希望の皆様へ、

私を始めスタッフ一同、

経絡鍼灸を専門にして治療を行っております。

 

経絡専門の鍼灸をしているところは、

ほかにはないように思われます、

そのせいでしょうか、

ほかでは診ることのできない、治療法に触れることができそうだと、

いろいろな要望を持ち、

見学に来られるのではないかと思います。

 

しかし、治療院では、見学だけしかできないことを、前もって知っていてください、

 

朝、治療開始時間から終了まで、見学するだけですから、

体力的には、相当きついはずです。

 

見学者自身が、個人的に経絡脈診を勉強されていても、

イナトミ治療院では患者さんに一切触れられません、

ただし、

私の所属する勉強会の会員には、

患者さんに了承いただき、会員の力量に合わせて、

触れさせていただいております。

なお、

勉強会においても、正会員だけの担当となっております。

 

このように書き込みますと

何という上からの目線なんだろうと、避難を浴びそうですが、

 

この選択は、最近の聴講生、見学者の姿勢から、

苦慮の上決定したものです。

 

ですから、見学されるに当たって、細かな指導は全くいたしません。

 

月1度の、勉強会に参加する以外は指導できないということです。

 

最後に、見学実習を終えた、ある学生さんの感想です。

 

彼女が在籍している専門学校には、

経絡鍼灸の講義があると聞いております、

 

その彼女の感想です、

 

「たったあれだけの鍼で、本当に効果があるのだろうか?」でした。

数本の銀鍼、それも1番という細い細い鍼を使いました。

 

臨床の現場を確かに見ていたはずの彼女の言葉です、愕然としました。

聞くところによりますと、

学校以外でも経絡鍼灸を学んでいるとのことです、

 

その日の臨床の現場には、

余命数ヶ月と医師から告げられた方をはじめ、

・・この患者さんには学生さんに病名など個人情報を告げてもよいことを了承いただきました・・

おそらく鍼灸院には縁がないような病名の方々の来院がありましたので、

 

難病といわれている方々が鍼灸治療を求めている、

この現実を、

知ってくれたらなぁーと、思ったのですが、無理だったようです。

 

脈を診ることができなくても、

四診法も行いましたよ、

 

望診・聞診・腹診までいたしましたよ、

その結果はいかがでしたか?

 

診ないのではなく、診れなかったのかしら、、、

 

経絡鍼灸師を目指している方々へ

いつもイナトミは発信しています。

 

鍼を打つということは気を動かす、この一言です。

 

本日も厳しい発信で始まってしまいました、

 

 

 

 

 

はり師が、鍼を打てる、当たり前のことなのに、できているのだろうか?

2018年07月31日

経絡鍼灸師として、ほぼ20年の時が流れ、

多くの鍼灸師さんが、研修と称して、

イナトミ治療院を訪れます、

夏になると海外からも、やって参ります。

 

ある一組のご夫婦は、

9時間もの時差にもめげず、10年という歳月を

通い続け、帰国後は、

開業できると自信を、持ち始め、最後の仕上げに余念がありません。

 

もし理論だけで鍼が打てるのなら、

机上だけで十分治療効果が上がるはずです。

 

ところで理論だけでは、鍼は打てません、

 

鍼を打つ際の、鍼先の気をとらえることは、

修練を積み上げなければ、

手に入れることはできないと、

イナトミは考えます。

 

昔、鍼灸学校の先生に忠告されたことが、

ありました。

 

「イナトミさん鍼が難しいとはいわないでください、生徒が集まらなくなります。」

 

いいえ、それは違うと思うのです。

 

鍛錬し続け、本物の鍼技術があってこそ、本物の生徒が集まるのです。

 

その証拠に、私たちの勉強グループに在籍している、

若者たちは、

どんどん臨床成果を上げているのです。

 

今年も学校から見学の依頼があり、

いつも通り、

お受けいたしました、

生徒は何人でも、休日以外ならいつでも、見学に来てください、そう答えます。

 

ただし、この見学が生徒さんのお役に立っているとは考えにくい結果です。

 

今、もう一度鍼灸師として、特に経絡鍼灸をうたっている方々に問いたいです、

気の動きをとらえる鍼を打つことができますか?と、、

 

生意気なことを発信させていただきましたが、

 

ご来院される方々のご要望に答えながら、

もっと気を動かす、はり師さんが増えるといいのにと思わずにはいられません。

 

朝から苦言でした、すみません。

 

 

 

 

 

鍼灸で治療できないと思われる病状報告です。

2018年07月25日

最近のことです、

患者、男性・80歳

ご紹介で当治療院を訪れた、初めての方です。

訴え、両膝下および足関節、足指までの浮腫、

膝下の肌の色の変色、皮膚乾燥などもありました。

 

問診で、

病院で受診されていたが、(札幌の総合病院)

病名、知らされなく、

治療はしていない、

漢方薬、そして転医を薦められ、

紹介状をいただいた、

そんなときに、イナトミ治療院を薦める人がいて、訪れた、

生活習慣、問題なし、

 

問診後、腹診・脈診をさせていただき、

肝の変動が伺え、かなりの貧血を表していました。

 

一応経絡的に鍼治療をさせていただき、

顔色つや、全身の気血の巡りがよくなったのを機に、

終了といたしました。

 

以前にも同じような病状の、

40代男性の治療体験があったり、

このときは、

男性の訴えた箇所が、

明らかに鍼灸では治療不可ということで、

すぐ病院をおすすめいたしました。

 

また、

片方の膝下から足の指先まで浮腫でいる、

脳疾患や、糖尿の方なども経験しております。

 

最近ご自分の病状について、

驚くほどの知識をお持ちの方が多いのですが、

 

経絡治療、陰陽でお答えさせていただきますと、

なんとなく落ち着かれるようです。

 

病状によっての鍼灸対応について考えてみました。

 

 

 

 

異国から、今夏も研修生が、来日しています。

2018年07月20日

今年の夏から、秋にかけて、遠い異国から研修にやってくる、

青年たちのお話です。

 

ところで、

イナトミは語学が全くだめです、

 

ということで、

 

彼らの日本語は、

頼りにできないイナトミを尻目に、

ぐんぐん上達してゆきます。

 

今、来日の夫妻は、

まだ20代の頃に、治療院に飛び込んで来たのです。

その二人もすでに40歳です。

 

毎日、治療院のスタッフ室で、模擬患者役に、または治療師役を、

交互にこなして、学習をしております。

 

遠い異国に帰国すると、彼らは自分たちだけで、支え合わなければなりません。

 

国の事情で、材料をそろえることもままならないのに、

どんな壁が目の前にそびえ立っても、日本の鍼灸を目指しているのです。

 

今、夫婦の間には、日本人にも負けないほどの、高い技術の

治療スタイルができあがり、

脈診・舌診を中心に、自信を持ち、研修するベッドから、笑い声が絶えません。

 

8月、9月にもに、別々の異国から、研修を目的に、それぞれやってくると、

メールが届いています。

 

研修にやってきますと書きますと、イナトミが、さも高いところから、教えるばかりのようですが、

それは全く違います。

 

私が所属している、若い仲間が中心の勉強会にも、

大きな影響を与えてくれるのです。

彼らを迎えると、いつもの勉強会に大輪の花が咲きます。

 

私たちが学び続けている、日本鍼灸が魅力のあるものの証明だからです。

 

このあたりのお話はまたの機会にさせていただき、

この夏から秋にかけての賑やかで、そして華やかな、

風景のお話です。

 

 

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